【海の百合/コーダ(終章)】展 いよいよ6/1よりスタート致しました*
30,31日と2日間に亘ってもりもり搬入して参りました!
前回とはまた一味も二味も違った展示方法で、とても素敵に展示できました*
ちょこっとだけお写真公開です!
《 少女のヴァニーナ 》
「海の百合」の冒頭での、友達のジュリエットと泳いだり、
浜辺で昆虫を捕まえて遊ぶ奔放なヴァニーナ。
彼に出会うまで異性を寄せ付けようとしなかった少女時代・・・
重なり合うフリルやレース、パニエで大きく膨らみを持たせたスカート、
大きなリボンなど、少女の象徴となる様なディテールをふんだんに施しました。
少し汚れた裾や虫柄のジャガードリボンは、ヴァニーナのもつ独特の[毒]を表しています。
スカートから垂れ下がるパールや散りばめられた無数のビーズは、滴る海水や水しぶきなのです。
《 裸を見せるヴァニーナ 》
彼を部屋に呼び寄せ肌を露わにするが、決して触れさせようとしないヴァニーナ。
この印象的なシーンは一番エロティックで、大胆で、そして突き放すようなインパクトのある衣装が相応しいように思いました。
しなやかでとろみのある柔らかな生地を幾重にも重ねることで、裸より裸のような生っぽさや、火照って熱くなった体温を表現しました。
骨や内臓の様にも見えるディテールは、彼に身体をさらすだけでなくその大胆な行為によって自らの肉体を意識し、魂を感じ取ったヴァニーナの心の表れです。
《 儀式に向かうヴァニーナ 》
「バラのように花開く若い肉体が、素肌に透き通った鎧をつけているような、挑発すると同時に禁じられたもので・・・」という表現が印象的だったので、
骨組みだけのコルセット=透き通った鎧 をイメージし、金属で仕立ててみました。
この場合の鎧は相手を挑発すると同時に、自らを捧げますという降伏の表れでもあるのです。
ヴァニーナが自ら儀式の色に相応しいと選んだ黒を基調に、より厳かな雰囲気が出るよう繊細なレース生地や透け感のあるロングスリーブ、ロングスカートにベールをコーディネイトし、コルセットから垂れるチェーンの先には、血のような深い赤色のクリスタルが揺らめきます。
コルセットと同様、金属で出来た百合の花もヘッドにあしらいました。
今回は同時開催でLhiannan:Sheeのアクセサリー&洋服の販売もございますので、カフェスペースの一番丸窓寄りのスペースを大きくお借りして展示させて頂いてます。
木の枝や蔓が絡み合ったり、苔を生やしたり動物がいたり・・・妖精の潜む森の空間を作りました*
スタッフさまにお願いして、お洋服をかけるラックも吊るしていただきました*(お気に入りなのです)
アクセサリーもお洋服も一点ものばかりで、今回の「海の百合」展を記念して限定アイテムも幾つかございます。
今回は、初めての試みで、ドールと人とが共有できるアクセサリーを製作いたしました。
儀式に向かうヴァニーナのコルセットは、実はブレスレットとして人が身に着けることもできるようになっています。
ドールと人との間を繋ぐ、大切なものになれたらと思います。